中文教本を読む-黄涛「咏春拳」第二章-詠春拳の技術原理 -第八節 触覚反射

(本文は中国書籍 詠春拳 の翻訳である)

詠春拳の持つ触覚反射の特性によって、その技法を以て、詠春拳の練習者は潜在意識的に迅速な動作が可能となる、いわゆる一種の条件反射(有意識の思考過程を通じて至る)となるのだ。視覚反射と比べると、即座により多くの反応をスピーディに使用することが可能だ。

触覚反射のお陰で自分の思考をその他の方面、例えば戦術などに振り向けることが出来、さらなる技術レベルの高みを習得しうるのである。

この方法を使用しなかったら、詠春拳の練習者は脳内に大量の情報を維持しえないし、さらに可能な攻撃法を都度思い出さねばならなくなる。このようにして既に身につけた攻撃特性をもって、適切な防守を繰り出すのである。

触覚反射においてはこれは必要ない工程であり、それゆえ快速となるのだ。

自動反応の原理と過程は我々は目で見て完全理解することはできない。然しながら我々は、科学研究を通じて無意識の反射動作(歩行・自動車運転や自転車運行などの日常動作)が大脳と身体の一種の自動制御によりなされることを知っている。

この手の研究が示すものは、身体内には二種類の動作制御式があるということだ。一つは正確に行動を模倣する方式、もう一つは制御する方式だ。通常の練習中は詠春拳の練習者はあらかじめ細かい動作を定めておいて、その後実戦中には触覚信号に対して即反応することが可能となる。

詠春拳の練習方法は我々の手と腕が訓練によって感覚器官となすことが可能であり、我々は受ける力量の方向や大小、速度などを判別できるようになる。我々の選択する動作や手型は相手の行為の直接結果としてなされる。

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従ってその移動時には我々の手形は適切な調整が必要である。

それに加えて言っておかねばならないことは、姿勢が変化を開始しそれが中間的な動作を経て最終の姿勢を形成することが同じく重要であるということだ。

我々の手腕と身体は衝撃低減作用を担当せねばならない。一つの動作が非常に素早いことで我々に反応が及ばぬようにすることが可能であるし、またはわずかに足りないようにして反応を創り出さないようにする(翻訳?)。様々な状況下で我々は自身の緩慢を必要とし、即発生事態を理解してそれに反応しなければならない。

このように一時的に力量を抑えたりまたは発生させたりする、しかる後新たな同じではない路線に沿って力量を発揮させるのだ。これらは弓道における弦と弾弦の関係と同じ原理で、目標に向かって射るためにはその前に弦を弾き絞る必要があるということだ。

ただ、考えず、即座に反応できるようになることが一層の達人である。

これらは套路を通じてちーさお練習に及んで身につけるしかない、あなたの才能で知覚の俊敏性と技術能力を高めて獲得していただきたい。

(第9節 攻防同歩 に続く)

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