中文教本を読む-黄涛「咏春拳」第二章-詠春拳の技術原理 -第五節 力の有効運用(32頁)

(以下は中国書籍 「咏春拳」の 和訳である)

詠春拳は、その快速性と超短距離での爆発力によってその名を知られている。

この技術の肝心なところは、効果的に筋肉と関節の使用を減らす、しかしその目標達成に必要なエネルギーは残すというところにある。

もし、ある人が彼自身の手腕の筋力を誇るため、通常より筋肉を緊張させ、二頭筋や三頭筋を膨張させあなたに誇示したとする。これはみたところ大変パワーがありそうな感覚にとらわれるだろう。しかし、それら相反する方向に筋力が使われるため、そのエネルギーは全く無用のものとなるのだ。

黄淳梁

実際には我々はこのように自問しなければならない、「どの方向への力を比較するのか?」と。

ある重量挙げ選手の準備段階において、彼の二頭筋は完全にリラックスしており、それゆえ必要時に最大のパワーを発揮できるのである。

このことからも、手腕の伸展度合いや発射瞬間の微調整以外には、詠春のストレートパンチにおいて二頭筋を使用できないのである。

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上腕上のいかなる反抗張力も出拳動作を遅らせてしまうのである。

出拳動作において肘部は、肩・腕・手が一直線となるようにポジションされ、これによって打撃の瞬間に最大の運動量或いは張力運用が可能となる のみならず 相手の体内に全ての運動量をつぎ込む一助となる。

其の後、手と腕を戻し即座にリラックス状態に至らしめねばならない。

套路の練習中は、相手の肉体に対し関節の角度含め正確有効な運用で打撃行うことを学ばねばならない。 

個々の拳式に含まれる技法をものにした上に応用があるのだ。

(第六節 寸勁およびに寸拳 に続く)

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